冬の雪道対策として、雪国ではスタッドレスタイヤに交換する方が多いと思いますが、ノーマルタイヤへの交換が面倒だったり、次の冬シーズンにスタッドレスタイヤを交換するために、スタッドレスタイヤを夏も使用する方が結構多いようです。
ただ、このスタッドレスタイヤを夏に使用しても問題ないのか?
そして、スタッドレスタイヤを夏に使用することで寿命が短くなったりしないのか?
疑問が出てきますよね。
これは車を運転する上での安全にも関わることなので、スタッドレスタイヤを使用している方は、スタッドレスタイヤの夏の取り扱いについてしっかり覚えておいてくださいね。
スタッドレスタイヤは夏に使用できる?
スタッドレスタイヤは夏に使用できるかどうかですか、当然タイヤではあるので使用は可能です。
ただ、夏にスタッドレスタイヤを使うことでいくつか注意しないといけないことが出てきます。
スタッドレスタイヤを夏に使う上での注意事項
①燃費ダウン
スタッドレスタイヤはノーマルタイヤ(夏タイヤ)と燃費を比較すると約10%ダウンすると言われています。
その理由はというと、スタッドレスタイヤの素材が原因。
スタッドレスタイヤの素材のゴムは夏タイヤと比較すると柔らかく、道路との接地面も多くなります。
接地面が多くなるということは、道路との抵抗もアップするので、走行する時のパワーもたくさん必要になります。
パワーが多く必要ということは、それだけガソリンの消費も大きくなります。
なので、夏に使用すると燃費がダウンするという結果になります。
②走行性能ダウン
夏タイヤでは、普通に曲がれていたカーブがスタッドレスタイヤでは結構膨らんでしまいます。
さらに、スタッドレスタイヤのゴムが柔らかい関係上、ブレーキの効きが悪くなり、車が完全に止まるまでの制動距離も伸びてしまいます。
特に、大雨なので悪天候の場合、水たまりの路面を走ると車の制御がうまくできなくなるハイドロプレーニング現象も起きやすい。
なので、夏タイヤと同じ感覚で使っていると、思いもよらない事故に遭遇することもあるので注意してください。
③タイヤの寿命が短くなる。
タイヤの寿命が短くなるのは当然といえば当然で、スタッドレスタイヤは冬用タイヤなので、-20℃の極寒地帯でも素材のゴムが柔らかい状態を維持できるようなタイヤなのが特徴。
しかし、冬の時期でこのタイヤの柔らかさを維持できるんですから、真逆の夏の暑い時期に使用すると、スタッドレスタイヤのゴムが無駄に柔らかくなってしまいます。
ゴムが柔らかくなればなるほど、路面との接地面が増えるので摩擦も大きくなるので、溝も減りやすい。
そして、年中履かせていれば、距離数に関係なくゴムの劣化を進め、寿命を縮める原因にもなります。
④バーストの危険率アップ
ゴムが柔らかくなるということに関係するのですが、スタッドレスタイヤを夏に使うと、熱によるタイヤの変形でバースト(破裂)を起こしやすくもなります。
なので、夏にスタッドレスタイヤを使えないことはないですが、短距離・短時間の走行だけで留めておくのがおすすめです。
スタッドレスタイヤの寿命を伸ばすために夏やることは?
スタッドレスタイヤを夏に使用する上での注意事項を説明していきましたが、スタッドレスタイヤの寿命を伸ばすために夏にやることは夏にスタッドレスタイヤを使用しないこと。
当然、スタッドレスタイヤは冬専門のタイヤなので、冬のシーズンが終了したら、すぐにノーマルタイヤに戻した方が寿命は長くなります。
先ほども説明しましたが、夏場にスタッドレスタイヤを履かせたままだと、暑さでタイヤの温度もアップし、タイヤ自体が柔らかくなって性能がガタ落ちします。
なので、冬→夏→冬の流れでスタッドレスタイヤを使用し続けるよりも、冬→夏はノーマルタイヤに交換→冬にスタッドレスタイヤに履き替えの方が、寿命も性能も高い状態を維持したまま使うことができます。
夏に履き続けたままのスタッドレスタイヤだと、雪道のブレーキに耐えることができず、最悪バーストの危険もあります。
スタッドレスタイヤを履きつぶして処分するために、夏の時期も使用するということもあるようですが、ゴムも柔らかくなって性能も落ちるし、事故のもとになるので個人的にはおすすめできませんね。
あと、スタッドレスタイヤの寿命を伸ばすためにやることで最も重要なのが、保管方法になってくるでしょう。
スタッドレスタイヤの保管方法についてはこちらで紹介していくるので一緒に確認しておいてください。
まとめ
スタッドレスタイヤの寿命は夏にどう取り扱うかで決まり、寿命を伸ばすための大前提は、冬の時期が終わったらスタッドレスタイヤはすぐにノーマルタイヤに交換すし、スタッドレスタイヤをきちんと保管する。
スタッドレスタイヤの寿命を伸ばす方法はこれに尽きるでしょう。
正直、スタッドレスタイヤを夏に使用するにはデメリットが多すぎて、燃費などの経済面でのデメリットもあります。
さらに、ハンドル操作が難しくなりブレーキ性能も落ちるだけでなく、バーストの危険も出てくるので命の危険にもつながりかねません。
車の事故が起きる原因の1つに”慢心”や”油断”があるので、スタッドレスタイヤの寿命がどうのこうのというより、『夏にスタッドレスタイヤは使用しない』という姿勢でいたほうが、安全で快適な運転を楽しめると思いますよ。
もし、スタッドレスタイヤの保管場所がない場合は、トランクルームサービスを活用すると家のスペースを取っているものをまとめて保管することができますよ。
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